
個人事業主や経理の方が避けては通れないのが「確定申告」。
しかし、その確定申告にも「青色申告」と「白色申告」の二種類があることをご存知でしょうか?
違いを理解しているかしていないかで、納税金額が大きく変わる可能性もあるため必見です。
この二つの違いについて詳しくご紹介します!
目次
1.青色申告とは?
不動産所得、事業所得、山林所得を有する事業者が、毎日の取引を帳簿へ記録し、その結果を確定申告書に記載して申告する制度のことです。
原則、複式簿記により帳簿を記録するため、その分手間がかかります。
かわりに利益(所得)から最大65万円を控除できるなど、税金を少なくできる特典が用意されています。
白色申告に比較すると節税効果が高い制度です。
2.白色申告とは?
青色申告の申請書を提出していない事業者が行う確定申告制度です。
2014年(平成26年)分からは、すべての白色申告者に「帳簿への記帳」と「帳簿等の保存(期間5~7年)」が義務づけられたため、帳簿の作成だけならば青色申告とそれほど手間は変わりません。
3.青色申告と白色申告の違いは?
青色申告と白色申告の違いは、簡単に以下の通りです。
控除額
青色申告には青色申告特別控除という制度があり、青色申告をするだけで10万円もしくは65万円を所得額から控除することができます。
そのため、節税につながります。
一方、白色申告にはこの制度がないため、税金を青色申告に比べると多く払う必要があります。
記帳方法
個人事業主の確定申告のためには、日々の取引明細について帳簿付けが必要です。
帳簿付けの方法には家計簿に近い感覚の「単式簿記(簡易簿記)」と、事業の状況を正確に把握できるようになる「複式簿記」の二種類が存在します。
「複式簿記」の方が、より複雑になります。 白色申告では、平成25年(2013年)12月まで、所得が300万円以下の人は記帳義務がありませんでした。
しかし、平成26年(2014年)1月以降の取引からは記帳が義務化されました。
記帳義務がないことが、白色申告の最大のメリットと言っても良かったのですが、この制度の廃止となり、白色申告を選択する理由はほぼなくなったと言えます。
同じ単式簿記であれば10万円控除が使える青色申告のメリットのほうが大きいでしょう。
提出書類
確定申告書
白色申告と青色申告で違いはありません。どちらも提出が必要です。
収支内訳書・青色申告決算書
白色申告の人は収支内訳書、青色申告の人は青色申告決算書を提出します。 いずれも会計ソフトを導入し、記帳していれば自動で申告書類を出力できるので、提出書類にかかる手間は白色申告と青色申告も同じです。
4.さいごに
青色申告の「控除」を利用して節税効果を得ましょう!
事業者の確定申告では、税制上のいろいろな特典(控除)がある「青色申告」の方がお得です。 2014年(平成26年)分以降、すべての白色申告者に帳簿付けが義務付けられたこともあり、白色申告と青色申告にかかる労力の差が小さくなり、書類作成上でそれほど差がありません。 細かな部分では、まだまだ青色申告のほうが手間がかかりますが、その手間を補って余りあるだけの特典を受けることができます。
よって、税制上有利な取り扱いを受けられる青色申告をおすすめします。 弊社ではクラウド会計を導入し、会計ソフトの操作や入力方法の支援サポートを行っています。
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