税理士を変更したら会計データはどうなる?引継ぎの注意点もご紹介

「今の税理士、ちょっと合わないかも…」そんな風に感じたことはありませんか?

実は、税理士を変更する経営者の方は意外と多くいらっしゃいます。税理士は会社の大事な数字を預けるパートナー。だからこそ、「このままで大丈夫かな?」と疑問を持つのは、とても自然なことです。

ただし、税理士の変更の際にはメリットだけではなく注意点もあります。

これまで依頼していた税理士から、新しい税理士へ変更する場合、会計データはどのように管理すればよいのでしょうか?
引継ぎで渡す会計データを前任の税理士が用意できるのか、その伝え方なども気になるところです。

本記事では、税理士を変更した場合の会計データの扱い方や注意点、対策などの基本を解説します。
皆様のスムーズな税理士の引継ぎのお役に立てましたら幸いです!


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そもそも会計データは引継ぎが必要?

税理士を変更する際に、以前まで使っていた会計データは必要となるのでしょうか?

会計データは税理士の変更時にとても重要!

税理士を変更する際は、これまでの会計処理について引継ぎをしてもらうことになります。
引継ぎといっても、会社の経理担当社員のように、新旧の税理士が相互に連携して引継ぎを行なうわけではありません。

これまでどのように記帳してきたのかは、過去の会計データを取り込んで確認します。
そのため新しい税理士へ渡す資料として、会計データはとても重要なのです。

会計データを前任の税理士からもらうことはできる?

税理士を変える時に会計データが必要なことは、税理士であれば把握しているものです。

新しく契約する税理士から必要な会計データを提示される場合もありますが、前任の税理士に伝えれば、一般的に必要な会計データを返却してくれるでしょう。

税理士を変更する際は円満に解約することが大切

税理士の引継ぎに重要な会計データは、通常問題なく会社側へ渡されるべきものです。

しかしながら、コミュニケーション不足やトラブルなどにより、前任の税理士と連絡が取りづらくなることも。
その場合、会計データを返してもらうのに手間がかかる可能性があります。

解約する理由として、
「自社で対応することになった」
「税理士が不要になった」
といった嘘の理由を伝えてしまうと、会計データが必要ないものとして認識され、返却してもらえない場合もあります。

また、税理士を変更する際に「もっと条件の良い税理士が見つかった」など、わざわざトラブルの原因となるような説明をするのは避けるべきです。
しかし、新しい税理士へ引継ぎする必要があることは、しっかりと伝えたいところです。

「知人が税理士事務所を開業するため、応援も兼ねて変更することになった」など、当たり障りのない理由を伝えて、円満に解約するようにしましょう。

税理士の変更に必要な会計データは何があればいい?

一般的に、新しい税理士が会計を引き継ぐ際に渡すべきデータは以下の通りです。

  • 3期分の総勘定元帳
  • 仕訳表
  • 3期分の決算関連書類
  • 税務署へ提出した税務関係書類
  • 登記簿謄本
  • 法定調書
  • 年末調整関連書類
  • 期中の会計データ
  • 定款など

上記以外にも、会社の規模や経営状態によって、渡すべきデータは異なります。
解約後に必要となるデータが出てくることのないように、新任の税理士とは早い段階でこまめに確認するようにしましょう。

また、全てを会計データにできない場合は、税務署へ提出した書類など、一部紙の書類が混ざっている場合は、紙ベースのまま新しい税理士へ渡します。
スキャンしてPDF化などができる場合は、紙ベースの書類をデータ化することで、書類をファイルするスペースを小さくすることもできるでしょう。

使用する会計ソフトが違っても会計データは必要?

税理士の変更のタイミングで、それまで使用していた会計ソフトも変わってしまう可能性があります。
同じソフトを使用していれば引継ぎはよりスムーズですが、会計ソフトが異なる場合があります。

以下に主要な会計ソフトごとの対応方法と、スムーズに移行するためのポイントをご紹介します。

【1】弥生会計(デスクトップ版/クラウド版)

弥生会計(デスクトップ版)では、バックアップデータ(.YBKファイル)をUSBやメールなどで新しい税理士に渡す形で引き継ぐことが一般的です。

クラウド版の弥生オンラインの場合は、共有設定を使って新しい税理士に閲覧・編集権限を付与すればOK。比較的簡単に引き継ぎができます。

【2】マネーフォワード クラウド会計

マネーフォワードはクラウド型のため、アカウントに新しい税理士を「管理者」や「閲覧者」として追加するだけで、すぐに共有が可能です。

また、以前の会計データもすべてクラウド上に保存されているため、「データが消えるかも…」といった心配もありません。

【3】freee(フリー)

freeeもクラウド型会計ソフトのひとつで、マネーフォワードと同様に共有権限の付与だけでスムーズに引き継ぎができます。

ただし、freeeの機能には「事業所(会社情報)」単位での管理があるため、税理士側に操作してもらう場面もあるかもしれません。事前に相談しておくと安心です。

【4】TKC・勘定奉行などの専用ソフト

これらのソフトは導入している税理士事務所専用のケースが多いため、基本的には同じソフトを扱える税理士への変更が理想です。

「新しい税理士がそのソフトに対応しているかどうか」は事前に確認しましょう。
また、データをエクスポート(CSV形式など)して、他の会計ソフトに移行することも可能です。

中には、CSV形式のエクセルなどに変換したデータを渡すことでインポートが可能となる場合もありますので、会計ソフトの会社に問い合わせてみましょう。

データ引き継ぎの際の注意点

①操作に慣れていない場合は無理に自分でやらない

データ移行は税理士と相談しながら進めるのが基本です。自分で操作するとデータが壊れたり、うまく反映されなかったりすることも。

②移行時期に注意(年度切替前後)

途中の月で切り替える場合は、「どこからが新しい税理士の対応範囲か?」をはっきり決めておきましょう。

③クラウド会計の場合はアカウント管理をしっかり

以前の税理士に閲覧権限が残ったままにならないよう、不要なアカウントは削除または権限変更しておくことが重要です。

社内に会計データがない場合の注意点

記帳などの日々の会計処理を自社で行なっていれば、会計データは自社で用意できますよね。
しかし記帳まで税理士へ丸投げしていた場合は、細かなデータもすべて前任の税理士から送ってもらう必要があります。

中には、解約されたことを快く思わず、会計データをなかなか渡してくれない税理士も…。
そんな場合でも、会計データは会社所有であり、本来税理士は依頼があれば速やかにデータを会社へ渡す必要があります。
データを渡してくれない税理士に対しては毅然と要望を伝えましょう。
それでも渡してくれない場合は、税理士会などへ相談してみる方法もあります。

前任の税理士に不満があって税理士を変更する場合でも、トラブルの種とならないよう、穏便に解約することを心がけたいものです。

まとめ

税理士を変更する際には、税理士同士が同席して引継ぐことはなく、会計データを渡すことで引継ぎを行います。
自社で記帳している場合はスムーズにデータを渡すことができますが、記帳代行まで依頼している場合には、必要な会計データを解約前に返却してもらわなければなりません。

後でトラブルにならないように、税理士を変更する際はできるだけ円満に解約するようにしましょう!

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