税理士を変更した場合に考えられるデメリットと対処法を解説!

「今の税理士、なんだか合わない気がする…」「相談しても返答が遅いし、モヤモヤする」
そんなふうに思ったことはありませんか?

税理士は、経営においてとても大事なパートナー。でも、会社のステージが変わったり、価値観が合わなかったりすると、「そろそろ他の人にお願いしたほうがいいのかも」と考えるのも自然なことです。

とはいえ、実際に変更しようとすると「引き継ぎが大変そう…」「今の税理士にどう伝えれば?」と不安になることも多いはず。

この記事では、税理士を変更するタイミングやよくあるデメリット、スムーズに切り替えるための対処法をわかりやすくご紹介します。
今の税理士との関係に少しでもモヤモヤしている方は、ぜひご参考になさってください!


当社では、銀行様からのご紹介や、ホームページより、税理士変更に関するご相談を多くいただきます。
当社ではそのようなご要望にお応えし、全国対応可能な税理士変更サポートをご用意しています。
税理士変更をご検討の方はぜひお気軽にご相談ください。

税理士の変更を検討するタイミングとは?

事業を続けていく中で、「今の税理士、本当に自社に合ってるのかな?」と感じることはありませんか?

税理士は事業の成長や経営の安定に欠かせないパートナー。だからこそ、違和感を感じたら“税理士の見直し”も選択肢に入れてみませんか?

ここでは、税理士変更を検討する代表的なタイミングを紹介します!

税理士に対する不満があるケース

もっとも多いのが「今の税理士に不満がある」という理由です。
例えば以下のような場合に、税理士に不満を感じることが多いです。

  • 質問への回答が遅い、曖昧
  • 節税対策の提案が少ない
  • 事業への理解が浅いと感じる
  • 会計ソフトやITに対応していない

こうした小さな不満が積み重なると、信頼関係にヒビが入り、業務にも支障が出てしまいます。
「この人に相談していて大丈夫かな…?」と感じたら、変更を視野に入れるのもひとつの方法です。

会社のステージや規模が変わった場合

創業期は対応が早くて親身な税理士がありがたかったけれど、事業が成長し、売上規模や従業員数が増えてくると、より高度な節税提案や資金調達支援などが求められるようになります。

  • 法人成りや従業員の雇用に関する相談を検討している
  • 節税対策のバリエーションを増やしたい
  • 融資や資金繰りの相談にも乗ってほしい

こうした「経営ステージの変化」に応じて、より自社にフィットする税理士へ切り替えることは、経営判断としても非常に理にかなっています。

相性が合わない・コミュニケーションに不満がある

税理士との相性は、数字だけでは測れない“感覚的な部分”も大切です。

  • 話し方が高圧的で相談しづらい
  • 質問しても専門用語ばかりで理解できない
  • 毎回対応者が違って不安を感じる

税理士と信頼関係が築けていないと、大事な相談も遠慮しがちに…。
これでは本来の税理士の役割を十分に活かせませんよね。

そんな時は、「自分にとって話しやすい税理士とは?」という視点で、相性の良い人を探してみるとよいでしょう。

もし今、少しでも「今の税理士さんで本当にいいのかな…」と感じているなら、それは“見直しのサイン”かもしれません。
次の章では、税理士を変更するときに気をつけたいポイントについてお伝えします。

税理士を変更したらどんなデメリットがある?

「今の税理士さんに不満はあるけど、変えるのってちょっと不安…」
実際、税理士の変更にはメリットもあれば、当然ながらデメリットもつきものです。

この章では、税理士を切り替えるときに知っておきたい注意点や、起こりがちなトラブルについて、お伝えしていきます。

引継ぎ時のトラブルや手間

まず大きなハードルになるのが「引き継ぎ」です。

例えば、帳簿データや決算書の内容、取引先情報、過去の税務処理の方針など、引き継がなければいけない情報は山ほどあります。それまで依頼していた税理士との契約期間が長ければ長いほど、過去の会計取引に関する細かな情報をすべて引き継ぐのは難しくなってしまいます。

もちろん、税理士は税務のプロフェッショナルであるため、データだけを引き継いだとしても、申告や決算ができなくなるような不都合が生じることはありません。
しかし、以前の税理士であれば簡単な説明で済んだり、説明の必要がない取引等のような、数年に一度だけ発生する不定期な取引や、以前の得意先が復活した場合などには、補足情報をしっかり伝える必要があります。
税理士を変更したことにより、それらを改めて説明したり、過去の資料を探し出したりしなければならないケースは多いものです。

また、現実に“前の税理士が協力的でない”なんてケースもあります。中には、「契約終了後は一切対応しません」というスタンスの事務所もあるため、新しい税理士が正確に把握するまでに時間がかかることも…。

また、クラウド会計などの使用ツールが変わると、それに慣れるのにもひと苦労。
税理士の変更は、思っている以上にエネルギーを使う作業です。

過去の会計データへの対応の難しさ

税理士を変えると、今後の処理は新しい方が担当しますが、過去の会計データも切り離せない大事な部分です。

特に注意したいことが、前任の税理士が作成した帳簿や申告内容に問題があった場合。
新しい税理士がその内容を見直すことになると、手間も時間もかかるうえに、「前の処理を引き継げない」と判断されることもあります。

また、会計ソフトの設定や運用方法にクセがあると、データの引継ぎ自体がスムーズにいかないことも…。
こうしたトラブルを避けるには、切り替え前に「過去の処理方針やソフトの運用状況」を前任の税リいsと新しい税理士の双方でしっかり確認しておく必要があります。

新しい税理士との信頼構築に時間がかかる

税理士との関係は、言ってみれば“ビジネスパートナーとの二人三脚”。

新しい税理士に変更したとしても、すぐにお互いを深く理解し合えるわけではありません。
事業の内容や数字のクセ、経営者としての考え方など、細かい部分まで把握してもらうにはやはり時間が必要です。

また、知名度が高く、全国的に手広く税理士業務を行なっている事務所や、知り合いからの評判が良い税理士だからといって、自社との相性が良いとは必ずしも言えないケースもあります。人気の税理士事務所の中には、大手企業をメインに扱っていて、小規模で事業を行なっている企業や経営者の視点に立った税務対策には、意外と疎い場合もあるのです。融資制度や不動産の税務対策など、地域に根差した情報に詳しくないと有効なアドバイスが得られないこともあるでしょう。

口コミや知名度、取り扱い実績の多さなどは税理士を選ぶ際の一定の目安にはなります。
しかし、過度な期待を寄せて税理士を変更した場合に、がっかりしてしまう可能性もあります。

ただ実績や評判だけで選ぶのではなく、「この人と一緒にやっていけそう」と思える相性も大切にしたいところですね。

契約内容が変わることで、対応してもらえない業務が出る

以前は記帳代行まで依頼できていたものが、安い報酬で新しい税理士事務所へ依頼した結果、自社で記帳しなければならなくなったり、書類の管理を行なう必要が出てきたりするケースもあります。
逆に記帳代行のみ依頼した場合に、融資申請に関する相談や節税対策など、以前受けられていたアドバイスがもらえなくなってしまうこともあります。

税理士との相性や意思の疎通といったコミュニケーションの問題以前に、契約内容によっては対応が難しくなる業務があることは、依頼する前に理解しておきましょう。

特に税理士へ支払う報酬を削減する目的で税理士を変更した場合、こうしたことが新たな不満となる可能性が高くなります。

タイミングを間違えると税務申告に支障が出る

税理士の変更には“ベストなタイミング”もあります。

たとえば、確定申告や決算の直前に急いで変更してしまうと、新しい税理士が状況を把握しきれずに、申告が遅れたり、ミスが出たりする可能性もあります。

また、税務署との対応や書類の提出など、手続き上の混乱が起きることもあるため、「今すぐ変えたい!」と思っても、一度冷静にスケジュールを見直すことが大切です。

変更するなら、申告や決算などの大きな業務が一段落した後、ゆとりをもって準備ができるタイミングを選びましょう。

税理士を変えることは、確かに一つの選択肢です。
しかし、その裏には思わぬ落とし穴や手間も潜んでいます。

次の章では、変更による不安をできるだけ減らし、スムーズに新しい税理士とスタートを切るための対処法をお伝えしていきますね。

税理士を変更する際のデメリットを少なくする対処法

税理士を変更する際に懸念されるデメリットを回避し、メリットを多く実感できるためには、以下のような点を押さえておきましょう!

誠実に対応してくれる税理士を探す

最初に大事なことは、「どのようにして新しい税理士を探すかのか?」です。

税理士を選ぶ際に、基本的に押さえておきたいポイントは以下の通りです。

  • 得意分野が自社の業種に合っているか
  • コミュニケーションがスムーズか(返信の早さや話しやすさ)
  • 報酬体系が明確で納得できるか
  • クラウド会計やITツールに強いか(業務効率を上げたい方におすすめ)
  • 節税や資金繰りの提案力があるか

ですが、税理士は資格を持っていれば誰でも同じという訳ではありません。
実際には、経験や得意分野、対応力などにかなり差があります。

そこでおすすめなのが、身近な人が実際に依頼して満足しているという情報を集めることで、信頼できる人を探すことです。

すでに税理士と付き合いのある経営者仲間に紹介してもらう場合や、地元の商工会議所や創業支援センターなどで紹介してもらい、税理士を見つけることもできます。

さらにはGoogleやSNS、ポータルサイトでの口コミを確認するのも一つの方法です。

また、税理士を変更することで生じるリスクを極力減らすためには、新しい税理士との円滑なコミュニケーションが重要です。
細かな事も相談しやすく、小さな疑問にも親身になって対応してくれる税理士なら、過去の取引で伝え漏れがあっても拾いやすく、手厚いフォローアップも期待できるでしょう。

知名度の高さや報酬の安さだけでなく、自社のある地域で、会社の規模に応じた事例を多く取り扱っている税理士事務所を探すことが大切です。

解約する税理士と円満な関係を保つ

まずは、現在契約している税理士との契約内容を確認しましょう。
契約期間や解約時の通知期限が定められている場合も多く、突然の解約はトラブルの原因になります。

「いつまでにどこまでの業務をお願いするか(たとえば決算までは任せるなど)」を明確にしておくと、引き継ぎもスムーズになります。新しい税理士へ引き継ぐときには、会計データや資料などを返却してもらう必要があります。

解約する税理士との関係もできるだけ良好に保っておくと、引継ぎの際に必要なやり取りでのストレスが軽減できます。不満や怒りがあったとしても喧嘩別れのようにはならないようにしましょう。

契約内容や解約時期は慎重に検討する

まず、いきなり今の税理士に「やめます!」と伝えるのはNGです。

税理士が繁忙期となる申告時期前後には、引継ぎする側と解約を受ける側の税理士事務所双方の負担が増えることとなります。また、業務の途中で解約すると、たとえば「決算書の途中まで作ってもらったけど完成してない」など、対応が中途半端になってしまうことも。
データの準備に時間がかかったり、引継ぎに即時対応できなかったりするケースも考えられます。

できれば業務の区切り(たとえば申告が終わったタイミングなど)での変更が理想です。
まずは契約書や報酬規定をしっかりチェックすることからスタートしましょう。そして解約や新規契約する時期についてはよく相談した上で決めるようにしましょう。

税理士変更時にやっておくべきポイント

「税理士を変えたい!」と思ったその瞬間から、いろいろとやるべきことが出てきます。
ただ何となく変更してしまうと、あとからトラブルが起きたり、手続きがバタバタしたりして大変です。

スムーズに新しい税理士とスタートできるように、変更前に準備しておきたい大切なポイントをご紹介します。

「相見積もり」で適正な費用感を把握

まずは、気になっている税理士2~3社から「相見積もりをとること」です。

税理士費用って、同じ内容でも事務所によって結構バラバラ。特に丸投げできる税理士を探している場合、どこまで対応してくれるかによって費用も大きく変わります。

相場を知らずに1社だけで決めてしまうと、「あれ、高かったかも…」とあとで後悔することもあるため、以下のようなポイントを比較してみることをお勧めします。

  • 月額顧問料、決算料、オプション料金などの内訳
  • 料金に含まれる対応範囲(記帳、相談、申告など)
  • コミュニケーションの取りやすさ(面談頻度、連絡手段など)

引き継ぎ資料・会計データの準備

ある程度依頼したい税理士が決まってきたら、次に行うのが「資料の整理とデータの準備」です。

新しい税理士が正しくサポートするためには、これまでの会計処理の流れや財務状況をきちんと把握する必要があります。
以下のようなものを事前に準備しておくとスムーズです。

  • 過去3年分の決算書・確定申告書
  • 総勘定元帳や仕訳帳
  • 会計ソフトのデータファイル(クラウド利用の場合はログイン情報)
  • 税務署などに提出した届出書の控え
  • 固定資産台帳、借入金一覧、各種契約書

これらがバラバラになっていると、引き継ぎが遅れたり、新しい税理士が不完全な情報で仕事を進めることになってしまいます。きちんと整理して渡せるよう、早めに準備しておきましょう。

移行期間中の業務をスムーズに進める工夫を

税理士の交代は、どうしても“空白の期間”が生まれがちになります。でもその間も、経理業務や税務処理は止まってくれません。

そこで大切なのが、「移行期間をどう乗り切るか」です。
例えば以下のようなことをしておくだけで、これだけでもスムーズなスタートが切れます。

  • 現在の税理士に「引き継ぎまでのサポート」を依頼する
  • 新しい税理士に「正式契約前の相談対応」をお願いしておく
  • 自社で最低限の経理記録を続けておく
  • 会計ソフトや資料の整理を進めておく

税理士変更には準備が必要ですが、段取りさえ押さえておけば、ストレスなく切り替えられます。

税理士変更でよくある質問(FAQ)

税理士の変更を考えはじめると、「本当に今動いて大丈夫かな?」「これってトラブルにならないのかな?」と、いろいろな不安が出てくるものです。
ここでは、実際によくあるお悩みに寄り添って、わかりやすくお答えしていきます。

Q1.今の税理士にはどうやって伝えるのがいい?

「やっぱり言いにくい…」と感じる方が多いのが、このパート。
長くお付き合いしてきた税理士に対して、「変えます」と伝えるのは勇気がいりますよね。

ただ、無理にフェードアウトしようとすると後味も悪く、引き継ぎもスムーズにいきません。
正直に、そして誠実に、「会社の方向性の変化」「体制を見直したい」など、ビジネス上の理由をきちんと伝えるのがベストです。角が立ちにくい言い方を意識すれば、スムーズに話が進みます。

Q2.引き継ぎって、何を準備すればいいの?

税理士の変更にあたっては、過去の会計データや申告書類などをきちんと整理して、新しい税理士に渡す必要があります。
とくに、会計ソフトのデータや決算書類、税務署への届出書類などは、早めに準備しておくと安心です。

前任税理士としっかり連携をとって、「どこまで対応してもらえるのか」「どの時点で業務が終了するのか」をはっきりさせておくことで、引き継ぎのトラブルもぐっと減らせます。

Q3.変更のタイミングって、いつがベスト?

おすすめのタイミングは、確定申告や決算が終わった直後など、キリの良い時期です。
というのも、業務の途中で変更してしまうと、申告内容の食い違いや処理ミスが起きやすくなるからです。

もちろん、「今すぐにでも変えたい!」という事情がある場合は、事前に十分な準備と引き継ぎ体制を整えたうえで動けば大丈夫です。要は、どのタイミングであっても「段取り」が肝心なんですね。

さいごに

税理士を変更する場合は、多くのメリットを得られるだけではなく、いくつかのデメリットが生じます。
しかし、事前にデメリットを回避する対処法を押さえることで円満に解約でき、「変更してよかった!」と実感できる税理士へ依頼することができるでしょう。

熊本創業融資相談室を運営する税理士法人ストラテジーでは、税理士変更のご相談も受け付けております。
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