熊本創業融資相談室は、公認会計士園田剛士事務所としての顔も持っています。 公認会計士と税理士の仕事内容は何が違うんですか?とよくお客様からお問合せをいただきます。
そこで今回はあまり知られていない公認会計士の仕事内容についてお伝えしていきたいと思います!
目次
1.公認会計士の業務その1:監査業務
公認会計士の仕事は大まかに監査・税務・コンサルティングに分けられます。 監査とは、企業等が作成する財務諸表(決算書)全体が大きな誤りなく作成されているかどうかを検証することを指し、公認会計士にしか行うことができない独占業務です。
上場会社や、一定の規模以上の非上場会社などの利害関係者が多く、利害関係者に与える影響が一定以上である会社が監査を受ける義務があります。
また、学校法人や医療法人、社会福祉法人などの、その法人の目的を達成するために国や地方公共団体から補助金を受領している一定規模以上の法人も監査を受ける義務があります。
上場会社などの場合
例えば上場会社の場合、
「この先株価が上昇するかどうか」
「この先たくさんの配当を見込めるかどうか」
「会社の実際の価値に対して現在の株価は割安なのか割高なのか」
などの情報を、企業が公開する開示情報(決算書等)によって投資家は得ることができます。 もし監査の制度がなければ、自分の会社が実態以上に儲かっているように見せる動機があるため、市場には企業により意図的に良く見えるように偽装された開示情報が出回る可能性があります。
また、意図しない誤りがあることにより、実態を表さない開示情報が出回る可能性もあります。 正確でない情報が出回る状態が当たり前となると、投資家にとって安心して投資を行うことができませんよね。
このようなことが起こらないよう、正確な財務諸表等を作成できるように指導を行うことが公認会計士の監査業務です。
学校法人などの場合
また、学校法人等の補助金を受領しているために監査対象となっている法人は、監査がなければ、実際に必要とする以上に補助金を請求するところが出現する可能性があります。
主にその法人がどれくらいお金を必要としているのかということを元に、予め決められた補助金総額のパイを同種の法人で分け合うこととなるためです。
そのような部分に注目しながら、公認会計士は監査を行っています。
2.公認会計士の業務その2:税務業務
税務業務は法律上税理士にしか行うことのできない業務です。
しかし現在は、公認会計士の資格を有する者は別途試験を受けずとも諸登録手続きのみで税理士の資格を取得することができます。
公認会計士の資格を取得すると自動的に税理士資格も取得できるということですね。
当然、税務についての知識は公認会計士試験の段階で求められます。
その後も税制改正等の知識のアップデートを毎年行っています。
3.公認会計士の業務その3:コンサルティング業務
実際の監査業務では財務諸表に大きな誤りがないかどうかを検証することに加えて、広い意味で「正しく財務諸表等を作成するための仕組みが構築されているか」も検証することが求められています。 例えば、多くの公認会計士は、監査の仕事を通して以下のようなことに注目しながら業務に取り組んでいます。
企業等が策定した事業計画・予算の実行可能性
予算や事業計画は実績と差異が小さくなるように策定することが重要です。
達成が容易すぎても、到底不可能なものであってもいけません。
資金や在庫等の資産が適切な管理体制の下に置かれているか
現金は鍵のかかる金庫にしまわれていますか?
在庫がある場合は実地棚卸(在庫カウント)を実施されていますか?
理由は分からないがお金や物がなくなっている、という状況になっていませんか?
投資にあたり事前に検討すべき事項が検討されているか
投資する際、投資した分のリターンが将来見込めることを確認してから行っていますか?
日々無駄なく、必要な要素を漏らさず実行できているか
経営者や事業者であるご自身がどのような支出が行われているか把握していますか?
知らないうちに意図しない支出が行われていたり、意図しない計画が進んでいたりしませんか?
組織規模に対し、重要な支出と考えられるものについては、然るべき役職の方がその内容を確認し、承認してから実行される仕組みとする必要があります。
組織内での不正(従業員による横領など)や意図しない誤りが起こらないような仕組みが構築されているか
お金の管理を特定の担当者に任せきりにすると、万が一紛失等があった際に、その担当者が真っ先に疑われることになります。
お互い気持ちよく働けるように、こまめに相互チェックできる体制が理想です。
4.熊本の公認会計士園田剛士事務所
当事務所では顧客の皆様と一緒に成長し、決算を黒字化させることを目標としています。
また、そこで働く従業員の方の満足度を高め、人材不足の時代を生き抜く組織になっていただくことを何よりの目標としています。 そのためにはまず現状を正しく知り、なりたい姿になるための計画を策定し、こまめに計画と実情を比較して対応策を打つことが不可欠です。
その第一歩である現状を正しく知るために、まずは正確な決算書を作成するための仕組みを整理することが重要だと考えています。 公認会計士としての経験を活かして、あなたに役立つアドバイスができれば幸いです。 一緒に成長を目指すパートナーとなってくださる事業主様、企業様、お申込みフォームよりお気軽にご相談ください。
5.まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
今回は公認会計士の業務について記載させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
我々公認会計士について少しでも知っていただけましたら嬉しいです。
引き続き皆さまにとって有益な情報を提供できるように努力していきますので、今後ともよろしくお願いいたします!
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